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三菱UFJ信託銀行との「企業のトランジション技術の評価に関する共同研究」を開始 ― パレスホテル東京にてキックオフイベントを開催 ―
2025.11.21
北海道大学グリーントランスフォーメーション(GX)先導研究センターは、三菱UFJ信託銀行株式会社と共同で、「企業のトランジション技術に関する共同研究」を開始し、2025年10月24日にパレスホテル東京にてキックオフイベントを開催しました。
本共同研究は、企業の脱炭素化に向けた「トランジション・ファイナンス」を支援する基盤構築を目的としています。企業の移行戦略を技術面から適切に評価する仕組みを整備し、金融機関による投資判断に資する指針づくりを目指します。
本イベントでは、脱炭素社会への移行支援に必要な評価基準の整備方針を共有するとともに、政府機関、金融機関、学術関係者など60名を超える参加者が集まり、産学連携による社会実装の課題や今後の展望について活発な議論が行われました。

キックオフイベント会場
当日のプログラムでは、三菱UFJ信託銀行サステナブルインベストメント部の渡部 泰子 部長による開会の辞に続き、文部科学省 研究開発局 環境エネルギー課長 山口 顕 氏による本共同研究への期待の挨拶が行われました。続いて、東京大学未来ビジョン研究センターの高村 ゆかり 教授による基調講演が行われ、その後、当センター長(大学院工学研究院長・工学部長)である幅崎 浩樹 教授によるセンター紹介、ならびに以下の当センター教員5名によるトランジション技術の研究紹介を実施しました。
- 地球環境科学研究院 野呂 真一郎 教授(CO2回収技術)
- 工学研究院 田部 豊 教授(水素利用技術)
- 理学研究院 松井 雅樹 教授(蓄電池技術)
- 工学研究院 多田 昌平 准教授(メタネーション技術)
- 工学研究院 石井 一英 教授(バイオマス利用技術)

文部科学省 研究開発局 環境エネルギー課長 山口 顕 氏の挨拶

幅崎 浩樹 センター長によるGX先導研究センターの紹介
また、来賓として環境省 大臣官房 環境経済課長 平尾 禎秀 氏、経済産業省 GXグループ環境金融室長 鬼塚 貴子 氏、金融庁 総合政策局総合政策課 サステナブルファイナンス推進室長 兼チーフ・サステナブルファイナンス・オフィサー 髙岡 文訓 氏によるパネルディスカッションが行われ、社会実装における課題の整理がなされました。さらに、脱炭素成長型経済構造移行推進機構(GX推進機構) 高田 英樹 理事による講演も実施されました。
本共同研究は、日本企業の現実的な移行計画を金融および技術の両面から支援する基盤の構築を目的としており、今後、成果をガイダンスや事例として順次公表し、社会実装の具体化につなげます。
関連資料
2025年10月1日付 ニュースリリース(北海道大学ウェブサイト)
2025年11月20日付 MUFG AM サステナブルインベストメント ウェブサイト