Hokkaido University Green Transformation Innovation Center

News

北海道バイオマスネットワークフォーラム×資源循環セミナー2025×循環イノベーション分野 第2回セミナーを開催しました

2025.12.17

2025年12月16日、北海道大学学術交流会館にて「北海道バイオマスネットワークフォーラム×資源循環セミナー2025×北海道大学寄附分野 循環イノベーション分野 第2回セミナー」を開催し、112名の参加がありました。本セミナーでは、地域事例、企業の循環型の取組、そして北海道大学の研究活動が紹介され、持続可能な社会づくりに向けて「皆で一緒に考えていこう」という姿勢が共有されました。
■ 地域事例:奥尻町・下川町の挑戦
北海道の多くの地域が、高齢化や人口減少、産業構造の変化といった課題に直面する中、各自治体は限られたリソースを最大限に活用しながら、地域の未来を切り拓く取り組みを進めています。
奥尻町からは、木質バイオマス・地中熱・太陽光を組み合わせたエネルギー導入により「ZEB Ready」を達成した事例が紹介されました。離島という地理的条件の中で、地域の特性を生かしながらエネルギー自立を目指してきた地道な取り組みの積み重ねが感じられました。
下川町からは、ゼロカーボン・ビレッジ補助金を活用したいちご栽培の成功が報告されました。地域資源を丁寧に活かし、持続可能な産業づくりに向けた地道な努力が形になった事例です。
いずれも、成果の裏側にある自治体職員の皆さまの粘り強い工夫と挑戦が感じられ、地域を支える現場の力強さに深い敬意を覚える内容でした。
■ 企業による循環型の取組
岩田地崎建設株式会社様からは、長年の知見を活かした産学官連携の社会実装事例が紹介され、他地域の課題解決にもつながる示唆が得られました。
また、大成建設株式会社様による建設端材の再資源化、株式会社タイヨー様による多様な人材が活躍できる環境づくりなど、資源循環が技術だけでなく「人」や「組織」のあり方と深く結びついていることが共有されました。
■ 行政による支援制度
北海道庁からは、地域新エネルギー導入やゼロカーボン・ビレッジ構築を支援する制度が紹介され、自治体や企業の挑戦を後押しする取り組みが示されました。
■ 北海道大学「循環イノベーション分野」の紹介
最後に、北海道大学大学院工学研究院・石井一英教授より、寄附分野「循環イノベーション分野」の活動紹介が行われました。本分野は、自然資本を中心に考えた持続可能社会を達成するために、産官学民金+学生が協働し、モノとエネルギーが循環する技術社会システムの創造を目指しています。
講演では、廃棄物や熱の再利用を通じて循環経済を地域に根付かせる必要性、そして立場を超えて地域課題を共有しながら一緒に考えていく姿勢の重要性が強調されました。自治体・企業・住民・大学が「できるだけ多くの人達と一緒に考えていこう」という、いわば“オール北海道”の考え方が示されました。

各地域特性を生かした社会実装実験、モノとエネルギーの見える化、失われた自然資本を守るネイチャーポジティブ等、それぞれの課題にグループで取り組んでいくことを説明する石井教授

当センターは今後も、地域の資源を地域の力に変え、産業・暮らし・経済の再生に取り組み、持続可能な未来の創出に尽力してまいります。

News